過活動膀胱と行動療法について
- 2024年3月10日
- 泌尿器疾患
2022年10月にも当コラムでお話しした過活動膀胱について、今回は過活動膀胱に対する行動療法についてお話しいたします。
過活動膀胱と生活習慣には関係があるとされており、肥満、運動、喫煙、食事、飲水、炭酸飲料摂取、カフェイン摂取、便秘などの生活習慣の改善は、過活動膀胱を含めた下部尿路症状を改善しうることとして推奨されています。食事療法と運動療法の併用による体重減少、便秘を避ける、過度のカフェインやアルコール摂取を避けることなどが提唱されています。
中でも効果が高いとされているのが体重減少、膀胱訓練、骨盤底筋訓練です。これらは過活動膀胱に限らず、尿失禁(2024年2月の当コラム参照)に対して効果があります。3ヶ月間の運動療法を行い、減量をすることによって、1日排尿回数と1回平均排尿量が有意に改善したとの報告があります。尿失禁でお悩みであり、かつ肥満を自覚されている方は、まずは運動、減量を試みると良いでしょう。ご心配な方は、当院までお気軽にご相談ください。
膀胱訓練、骨盤底筋訓練についてはまた機会をみてお話ししたいと思います。