膀胱炎について② 〜予防〜
- 2022年5月17日
- 泌尿器疾患
前回、「膀胱炎について① 〜原因〜」では、下記3つの原因をお話ししました。
1.排尿を我慢する
2.陰部が清潔でない
3.免疫力が低下している
今回、それぞれの項目に関連して予防についてご説明したいと思います。
1、水分を適度に摂取し、我慢せずこまめに排尿しましょう。そうすることで、細菌が尿道から侵入する前に、尿とともに膀胱の外に洗い流されます。お仕事などの理由で、自分のペースで水分摂取やトイレに行くことができない方は、お休み時間のたびに水分摂取と排尿を済ませるなど心がけてみてはいかがでしょうか。
2、陰部で細菌が繁殖しないよう、生活習慣を見直しましょう。
細菌繁殖の原因となる生活習慣として、尿もれしたままの下着を着用する、排便後にうしろから前に向かって拭く、下痢もしくは便秘のためきちんと肛門を拭けていない、などが挙げられます。
シャワーなどを利用したり、洗った後に乾燥させたりすることで、陰部はより清潔に保たれ、細菌の繁殖を防ぐことができます。
また、性交渉の際の習慣が原因となっていることもあります。性交渉は陰部が接触するので、そもそも清潔ではない行為です。加えて、性交渉後そのまま翌朝までおやすみになると、不潔な状態で排尿を翌朝まで我慢していることになります。
性交渉前後でシャワーを浴びて陰部を清潔にすること、性交渉の後には排尿を済ませることで膀胱炎の予防になります(膀胱炎は性交渉という行為そのもので感染する病気ではないので、いわゆる性病とは違います。)。
3、睡眠をしっかりとり、栄養を十分にとって、免疫力を高めましょう。
膀胱炎は、女性であれば誰でもなりうる病気です。
ご自身では気をつけているつもりでも、知らないうちに膀胱炎を発症しやすい生活習慣が身に付いてしまっている方もいらっしゃると思います。
是非、ご自身の生活習慣を振り返ってみていただければと思います。
次回は治療について述べたいと思います。