小児の夜尿症(おねしょ)について
- 2026年1月31日
- 泌尿器疾患
夜尿症(おねしょ)は5歳以上の小児の、睡眠中の尿失禁であり、1ヶ月に1回以上の夜尿が3ヶ月以上続く状態のことをいいます(夜尿症診療ガイドライン2021)。5歳で15%、10歳で5%、15歳以上で1-2%の割合で罹患していると言われています。他人に相談することを躊躇する場合も多く、医療機関を受診することをためらう場合がありますが、おねしょは決して珍しい病気ではありません。
夜尿が消失していた時期が、あっても6か月未満のものが一次性夜尿症(75-90%)、6か月以上消失していた時期があったものが二次性夜尿症(10-25%)と定義されています。二次性夜尿症患者は、生活上のストレスを経験している等の可能性があると言われています。夜尿の原因はまだ不明な点も多いのですが、現時点で考えられている要因として、①夜間の尿の生成量が多いこと、②膀胱容量が小さいこと、③覚醒する力が弱いこと、の3つが挙げられます。しかしこの3つの要因以外にも、生活リズムや睡眠の乱れ、神経発達症が隠れていることがあります。難治性の夜尿症と、注意欠如・多動症(attention-deficit hyperactivity disorder: ADHD)とが関連している可能性があると言われています。睡眠の乱れは、不安や心配が強いときや、初めての環境で寝るときにみられることがあります。家庭環境で不安や心配を強くさせる要因があるとき、また学校行事の宿泊の際など、より慎重に対応する必要があります。
夜尿症は有病率の高い疾患でありながら、患児やご家族のQOL(生活の質)の低下をもたらします。また夜尿があることにより、患児の自尊心が低下していることが報告されており、患児やご家族が治療を希望する場合には、積極的に治療を行うことが重要です。当院における診療では、患児の現在の排尿状況を把握し、必要に応じて生活指導や治療を行っていきます。

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