下部尿路症状について
- 2024年12月23日
- 泌尿器疾患
下部尿路とは膀胱と尿道から形成される尿の通路のことであり、男性では前立腺も含まれます。下部尿路症状とは、その機能が障害されることにより生じる、排尿に伴う症状のことと定義されています。その症状の種類には、①蓄尿症状(頻尿、尿失禁などの、尿を膀胱に溜めにくい症状)、②排尿症状(尿勢低下、排尿時痛などの、排尿に伴う症状)などが挙げられますが、一括して排尿障害と称されます。日本排尿機能学会によると、男性の場合は排尿症状が多く、女性では蓄尿症状が多いとされています。これは、男性には前立腺があることと、女性より長い尿道があることなどが影響しています。
膀胱と尿道は、尿を一定量溜めて保持することと、その尿を排出するという、正反対の働きをします。この機能がうまく調和しないと、排尿障害をきたすことになります。泌尿器科では、患者様の下部尿路症状をきたす原因を評価し、生活指導や投薬治療、手術治療などを検討します。