尿失禁について
- 2024年2月4日
- 泌尿器疾患
尿失禁とは、本人の意思とは無関係に、尿が漏れる状態を言います。代表的なものとして腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁の2つが挙げられます。
腹圧性尿失禁は、咳やくしゃみ、笑い、階段の昇り降りなど、急にお腹に力を入れた時に生じる尿漏れのことを言います。加齢や出産、骨盤腔の手術などが原因として挙げられます。骨盤底筋が弱くなることと、括約筋の機能が低下するためです。女性尿失禁の中で最も多く見られるタイプの尿失禁であり、女性尿失禁患者の約半数の割合であるとされています。
切迫性尿失禁は、強い尿意のために我慢ができず、トイレに到着し排尿する前に尿が漏れてしまう状態を言います。排尿筋が自分の意思とは無関係に収縮することが原因です。過活動膀胱や膀胱炎などがその原因疾患として挙げられます。先月に挙げたコラム(2024年1月医療コラム参照)内で取り上げた、「尿意切迫感」に伴います。
いずれの症状も、生活習慣の改善である程度改善することができます。骨盤底筋体操も有効です。薬による治療で、症状を緩和することも可能ですので、当院までお気軽にご相談ください。