前立腺がんについて|浅草泌尿器科クリニック|東京都台東区の泌尿器科

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医療コラム

前立腺がんについて|浅草泌尿器科クリニック|東京都台東区の泌尿器科

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前立腺がんについて

日本の前立腺がん患者数は増加を続けていて、2018年の厚生労働省の統計では、男性において罹患数が最も多かったのが、前立腺(16.5%)、次いで胃(15.6%)、大腸(15.5%)、肺(14.7%)、肝(4.7%)、の順となっています。さらに日本における2020年の男性がん患者の死亡数では、肺がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、肝臓がんに次いで前立腺がんは第6位でした。

アメリカでは、1980年代後半からのPSA(※)検査の急速な普及による前立腺がん罹患率の急上昇がみられ、ここ約30年で死亡率低下が持続しているとされています。PSA検査による早期がん診断の増加および治療の進歩が、死亡率低下に大きく寄与していると考えられています。

日本のある報告では、検診で発見された前立腺癌と、検診以外で発見された前立腺癌の生存率の比較において、10年癌特異的生存率(がん以外の死因を除く)は前者が97%であったのに対して、後者は86%と有意な差を認め、10年全生存率(がん以外の死因を含む)は前者が77%で後者は64%と、有意な差を認めたという結果でした。このデータは、前立腺がんは検診で早期に発見し、適切な治療を行うことによって、良好な予後が期待できるということを裏付けるものであると考えられます。

PSAが高値となる原因には、前立腺がんのほかに前立腺肥大、前立腺の炎症などが挙げられます。PSAが高い場合、精密検査がさらに必要がどうか、専門的な判断が必要となりますので、泌尿器科専門医にご相談ください。前立腺がんは、一般的に進行の遅いものが多いとされていますが、中には生命予後に関わるほどの進行の早いものも存在します。進行の早い前立腺がんを無治療で放置すると、頻尿や残尿感などの排尿症状だけでなく、骨やリンパ節に転移し、痛みを起こすことがあります。初期の前立腺がんは症状に乏しいため、PSAの定期的な確認を行うことが大切です。年齢やPSAの上昇度合いなどを加味した、専門的な判断が必要となります。

前立腺がんは50歳を超えると、罹患率や、検診による発見率が上がると言われています。また加齢とともに罹患率が高くなり、70歳代は50歳代の数十倍といわれています。50歳を過ぎたら、一度検診でPSAの値を測定することをお勧めいたします。

※PSA…prostate-specific antigenの略で、前立腺特異抗原と言います。前立腺の細胞から分泌されるタンパクのことで、前立腺がん検診では血液検査でこのPSAを測定します。

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